基本的な育て方のポイントです
容器の準備:
透明なガラス容器を用意します。蓋付きのものが湿度管理に便利です。
底材の敷設:
容器の底に杉のおがくずを敷きます。これは排水性を高め、苔の根が腐らないようにするためです。
半紙の使用:
杉のおがくずの上に半紙を敷きます。半紙は水分を保持し、苔の成長を助けます。
苔の配置:
スギゴケなどの苔を半紙の上に配置します。苔は直射日光を避け、明るい日陰で育てるのが理想です。
水やり:
霧吹きを使って2週間に1度程度、水を与えます。湿度を保つために、容器内の湿度を確認しながら調整します。
管理:
直射日光を避け、風通しの良い場所に置きます。苔が乾燥しないように注意しましょう。
スギゴケは特に人気があり、テラリウムでの育て方も比較的簡単です。
【作り方】
回転式「イモ洗い機」に水を浸し、「半紙・杉のオガクズ、苔」を入れて小さく粉にします。その後不織布でろ過します。※オガクズは10分程度熱湯で煮沸してから行います。
水分をろ過した後、テラコッタに貼り付けて、落ちてこないように不織布でカバー(包帯巻きのように)します。仮根が張り付いた後は不織布を外して構いません。
仮根が「かたまり」になってコロニーを形成するまで時間がかかるので気長に育てるのがポイントです。
成長を感じるまで、最低でも3ヶ月くらいかかります。1年間で2cmくらい伸びたらいい育ち方だと言えます。
苔は乾燥に弱いので、くれぐれも水分補給をお忘れなく。コロニーの苔は寄り添うように育ちます。断面を隠そうとして固まります。その結果下、下が枯れていくことがあります。
【コロニー形成と飼育のプロセス】
1. 発芽と定着
胞子の発芽: 苔の胞子が適切な環境(湿度、光、温度)で発芽します。胞子は苔の繁殖単位で、湿った場所で発芽しやすいです。
定着: 発芽した苔の幼菌は基質(地面、岩、木など)に定着し、初期の根(リスボイド)を伸ばします。これにより、苔がしっかりと固定されます。
2. 成長とコロニーの形成
成長: 苔の成長が始まり、葉が広がり、茎が伸びます。
苔の体は細胞層が一層で、非常に薄いです。
コロニー形成: 苔は徐々に広がり、隣接する苔が連結してコロニーを形成します。
この過程で苔は横に広がり、密集していきます。
3. コロニーの発展と下部の枯死
コロニーの発展: コロニーが成長し、広がるにつれて、中心部分や外縁部が厚くなり、より密に成長します。コロニーが大きくなると、新しい成長点が外側に現れます。
下部の枯死: コロニーが広がる過程で、内部や下部の古い部分が次第に光や空気、水分を得られなくなり、枯れていきます。
この現象は、中心部の苔が周囲に広がることで、古い部分が栄養不足や乾燥などで枯れることによって起こります。
4. 枯死の進行
枯死の拡大: コロニーの下部が枯れると、その部分の苔は次第に分解し、微生物によって分解されます。枯れた部分は風化し、土壌に戻ることがあります。
新しい成長: 一方で、コロニーの外縁部では新しい苔の成長が続き、コロニーは周囲に広がり続けます。枯死した部分は自然に循環し、新たな苔の発芽や成長に貢献することもあります。
このプロセスは苔が成長し、繁殖する過程で自然に起こる現象で、苔の生態系においては正常なサイクルの一部です。
取材先 : 有限会社ビックアロー [moss shop 291] 三好 亮様
〒914-0141 福井県敦賀市莇生野97号2番地の6 ℡.0120-33-1492 / 090-3297-2196
テラコッタの説明
テラコッタは、イタリア語で「焼いた土」を意味し、陶土を低温で焼き上げた素焼きの陶器のことを指します。古代から使われており、その歴史は非常に古いです。
テラコッタは、彫刻や建築装飾、植木鉢、屋根瓦など、さまざまな用途に利用されています。
その特徴は、焼き物特有の暖かみのある赤褐色と、焼成過程で生じる微妙な色合いの変化にあります。また、素朴で自然な風合いがあり、手作りの感覚を感じさせることから、多くの人々に愛されています。
テラコッタは、その耐久性や多用途性により、現代でもインテリアやガーデニング、建築の分野で広く使用されています。
タイの北部のチエンマイから車で40分のところにランプーン県があり、そこにテラコッタガーデンがあり歴史を感じることができます。
ランプーン県のテラコッタガーデンは、タイ北部の豊かな文化と歴史を感じられる庭園です。ここには、地元の職人が手がけた美しいテラコッタの彫刻や建築物が点在しており、かつて栄えたラーンナー王国の風情を今に伝えています。
庭園内を歩くと、自然と調和した古代の美が広がり、訪れる人々に穏やかな時間を提供します。
苔の育て方
苔は維管束植物です。根がないという意味です。葉で水分を吸収して光合成をします。
根に見えるところは仮根といいます。仮根の強さが壁などに張り付く力を持っています。
シート状に育成したものをテラコッタに貼って育てる方法が一番簡単です。
発芽する仕組みは、三つあります。
①植物の胞子が飛んで目が出る
②最初からある葉の先端から新しい葉が育つ、
③葉が枯れてしまったときに、茎から新しい葉が出で来る。
[③]は種の保存という生命力によるものです。
苔を接着剤でテラコッタに貼り付ける方法もありますが、あまりお勧めできません。
自然の有機物に科学的な有機物の接着剤をつけるということに抵抗感があり、見た目にも接着剤が残るのはあまり綺麗ではないからです。
ヨーグルトで育てた苔の子ども日記 |
タイで一年以上かけて育てた苔日記 |